群馬県会のご案内群馬県社会保険労務士会の概要、登録・入会等のご案内。
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群馬県社会保険労務士政治連盟

会長 宇野 雅夫

社会保険労務士制度の確立と強化を図るための法律改正を実現させるためには、数多くの理解者と協力者を国政の場に求める必要があります。このための政治活動を、法定団体である全国社会保険労務士会連合会が行うことは政治資金規正法等により幾多の制約があるため、その実効を上げるために、会員の総意により全国社会保険労務士政治連盟が設立されております。

令和7年6月18日、社会保険労務士法の一部を改正する法律案が、第217回通常国会の参議院本会議で可決、成立し、かねてから全国社会保険労務士会連合会及び全国社会保険労務士政治連盟が、最重点課題として取り組んできた第9次社会保険労務士法改正が実現しました。

第9次社会保険労務士法改正の項目
 第一 社会保険労務士の使命に関する規定の新設
 第二 労務監査に関する業務の明記
 第三 社会保険労務士による裁判所への出頭及び陳述に関する規定の整備
 第四 名称の使用制限に係る類似名称の例示の明記

支部として機能を有する群馬県社会保険労務士政治連盟は、設立以来先輩社会保険労務士の活発な活動に支えられて今日に至っておりますが、群馬県社会保険労務士会との緊密な連携のもとに、次の事項を令和8年度群馬県当初予算に対する要望事項として群馬県当局に要望しております。

令和8年度 群馬県当初予算に対する要望事項

中小企業・零細企業に対しての支援について

物価の高騰や最低賃金の引き上げなどにより、県内の中小・零細企業の経営環境は厳しさを増しています。 企業経営の継続と人手不足への対応のために賃金を引き上げざるを得ない中小・零細企業に対して、群馬県独自の「ぐんま賃上げ促進支援金」や「ぐんま生産性向上等支援補助金」等をはじめとする「ぐんま賃上げプロジェクト」により支援を実施していただいておりますが、更なる各種支援金や補助金の検討をお願いいたします。

また、米国関税措置等よる影響が懸念される自動車関連産業等に対する補助金等をはじめとする各種支援策についても併せて検討をお願いいたします。

経営労務診断(社労士診断認証制度)の活用と労働条件審査の実施について

群馬県が監督している介護事業所・私立学校等の事業所に対して、労働・社会保険諸法令を遵守した就労条件の適法性や、各規程類が適正に運用されていることの確認のために、労務管理の専門家である社会保険労務士を活用していただき、経営労務診断(社労士診断認証制度)の導入をお願いいたします。

また、指定管理者事業者選定に当たり、応募要件に [労働条件審査の受検済] を追加していただくようお願いいたします。

学校教育における社会保険労務士の活用について

就職後のミスマッチによる早期離職やトラブルの防止のために、就労に関しての基本的な知識の習得に向けて、私立大学・各種専門学校・高等学校等の学生を対象に、雇用に関する唯一の国家資格者である社会保険労務士を活用していただくようお願いいたします。

また、高等学校の教育の場において、現代社会の諸課題について考察する「公共」科目の中で、生徒は「雇用と労働問題」や「社会保障制度」について学んでいます。 実際の教育現場で指導する教職員の一助として、社会保険労務士を活用していただくとともに、各高等学校に対しての周知・広報にお力添えをお願いいたします。

社労士成年後見センター群馬の周知と社会保険労務士の活用について

急速に進行している高齢化社会において、年金(老齢・障害・遺族)、健康保険、介護保険等、成年後見に精通した専門家として社会保険労務士は活動を行っています。 毎年、前橋家庭裁判所に成年後見人等候補者名簿を提出し、研修・事例研究検討会を定期的に開催し、名簿登載者等の自己統制を基礎とした問題解決能力の向上に努めています。

ご担当部署である健康福祉部より県内各市町村の該当部署に対して、社会保険労務士を活用していただくよう更なる周知をお願いいたします。

また、社会福祉協議会や地域包括支援センター、群馬県が監督している介護事業所に社労士成年後見センター群馬を活用していただくとともに、制度を説明できる機会を設けていただくようお願いいたします。

働き方改革推進に向け、専門家である社会保険労務士の活用について

「働き方改革関連法」の適用が猶予され、令和6年度から適用となった医療・建設業・運輸業の業種において、更なる連携強化や周知をお願いいたします。

⓵医療
医師について、長時間労働の解消のため、医療勤務環境改善に向けた取り組みが必要となっています。
②建設業
時間外労働の上限規制が適用になっているため、長時間労働や休日労働等の削減に向けての適切な労務管理が必要となっています。
③運輸業
時間外労働の上限規制により、長時間労働の削減を図ることに加え、ドライバーの高齢化による人手不足と待遇格差の是正を目的とした同一労働同一賃金への対応が必須の課題となっています。

上記の業種の労働問題について、群馬県と協力し、健全な職場環境づくりの整備に向け、更なる支援をしていきますので、社会保険労務士の活用についての周知・広報活動をお願いいたします。

「治療と仕事の両立支援」の体制強化における社会保険労務士の活用について

高齢者の就労の増加や医療技術の進歩等を背景に、働きながら治療を続ける労働者は年々増加しています。こうした状況を踏まえ、働きながら治療を続ける人の就業環境を整備するため、令和8年4月1日より労働施策総合推進法で、治療と仕事の両立に必要な措置をすることが事業主の責務として努力義務化されます。

疾病を抱える労働者の中には、職場の理解や支援体制不足により、離職に至るケースがあります。これらの事象を解消するために、県立病院や公共機関、支援連携する機関等における研修会・相談会の実施や医療機関等の相談員として社会保険労務士を活用していただくよう周知・広報活動をお願いいたします。

なお、群馬県が主催する各種専門委員会に社会保険労務士を任用していただくようお願いいたします。

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